不思議コラム (31~40)
31.オレゴンの渦
世の中には不思議な場所が数多くありますが、なかでも不思議なのが「Oregon Vortex」ではないでしょうか? 「Oregon Vortex」は、直訳すると「オレゴンの渦」で、アメリカ合衆国オレゴン州ゴールドヒル(Gold Hill)にあります。ここは、いつ誰が行っても不思議な体験ができる場所として有名です。
どのように不思議なのかというと、立つ場所によって身長が変化したり、垂直に立てなかったり、ボールが坂を上ってきたりするそうです。また、ときには写真に奇妙な光が映り込んだりすることもあるそうです。
この2番目の動画は、音声はロシア語のようですが、言葉は分からなくても画像だけで十分楽しめると思います。また、英語の音声を聞きたい方はこちら(The Mysterious Oregon Vortex House)をご覧ください。この動画を見ると、とても不思議な映像が数多くあり、私も機会があったらぜひここに行ってみたいと思いました。
なお、身長の変化などは目の錯覚ではないかとお思いの方がおられるかもしれませんが、「'Fact or Faked: Paranormal Files'…」(事実か偽物か:超常現象ファイル…)という記事によると、ケーブルテレビ局サイファイ(SyFy)のリアリティ・ショーにおいて、元FBI捜査官のベン・ハンセン氏(Mr. Ben Hansen)が率いるチームが「オレゴンの渦」を科学的に調査した結果、やはり不思議なことが観察されたそうです。
具体的には、馬に乗って「渦」に近づこうとすると、「渦」に入る前に馬が完全に停止し、方向を逆転させたそうです。また、身長の変化に関しては、説明できない16度の角度の違いが計測されたそうです。(これは、頭の上に棒を乗せたときの棒の傾斜角の違いでしょうか?) さらに、実験に参加した女性は、肩や頭を何かに押されたように感じたと語ったそうです。
それに、もし本当に目の錯覚でこういった不思議な現象が体験できるのなら、「オレゴンの渦」を模倣した娯楽施設が大都市に多数オープンしてもおかしくないと思うのですが、現実にはそうなっていないということは、「オレゴンの渦」が不思議な場所であることの間接的な証明になっているように思われます。
こういった不思議な場所は、アメリカだけでも10か所以上あり、世界中ではさらに10か所ほどあるようです。これらは、「Mystery Spot」、「Gravity Hill」、「Magnetic Hill」などとよばれているので、ご興味のある方は検索してみてください。
参考までにもう1つ、アメリカ合衆国サウスダコタ州ラピッドシティー(Rapid City)にある「Cosmos」(コズモス)というミステリースポットの映像をご紹介しましょう。画面の左側に行くほど、人が斜めに傾いて立っているように見えますが、皆さんはどう思われますか?
この場所に関しては、2人の男女が現場の状況を面白く伝えている取材映像(Cosmos Mystery Area)もあるので、よかったらこちらもご覧ください。 (2014年11月1日)
32.聖火の奇跡
AFP BB Newsの『復活祭の「聖火の奇跡」、エルサレムの聖墳墓教会』という記事によると、聖墳墓教会という、キリストが葬られた場所に建てられた教会では、毎年復活祭の前日に「聖火の奇跡」の儀式が行なわれ、ギリシャ正教エルサレム総主教が天から送られた火でロウソクに火を灯すそうです。
なお、復活祭とは、キリストが十字架にかけられて殺された後、三日目に蘇ったことを祝うお祭りで、春分の日以降の最初の満月の後の最初の日曜日が祝日となります。
天から火が送られてくるというのは、にわかには信じられない話ですが、実はこの火は触っても熱くない奇跡の火で、ギリシャ正教のエルサレム総主教だけがこの聖なる火を受けることができるそうです。同じキリスト教でも、他の宗派の人々にはまねができないというのは面白いですね。
調べてみると、YouTubeに2006年の映像がありましたが、ロウソクが、私が想像していたものよりはるかに巨大で、松明(たいまつ)のような大きさだったのには驚きました。そして、大きな炎に手や顔を近づけてあぶっている人たちが何人も映っていましたが、確かに熱くなさそうに見えます。
本当に炎が熱くないのかどうかは、実際に現地に行って調べるしかありませんが、これは非常に古くから毎年行なわれている行事であり、もし嘘だったら信者がこんなにたくさん集まることはないでしょう。
ところで、さらにYouTube動画を調べていくと、この聖墳墓教会の内部にきらめく、カメラのフラッシュのように見える光も、実は奇跡の光であることが判明しました。次の画像をご覧ください。
これは、1994年の映像ですが、何もない場所に突然金色と青色の光が現われ(左の画像)、次の瞬間、強く輝いています(右の画像)。こういった奇跡の光があちこちで発生していて、カメラのフラッシュのように見えていたのです。同じ年の別の画像もご覧ください。天井付近の誰もいない場所で同じような光が発生しています。
また、この動画では、最初にご紹介した奇跡の光をより詳細に解説しているので(5:20から)、よかったら参考にしてください。これには、金色の光が人々の間を移動する様子などのスローモーション映像もあり、この光がカメラのフラッシュではないことがよく分かります。
なお、「聖火の奇跡」の詳しい歴史を知りたい方は、こちらの動画(Miracle of the Holy Fire (Holy Light) Presentation)に英語の解説があるのでご覧ください。やはり、この動画にも奇跡の光が数多く写っているようです。知らずに見ると、カメラのフラッシュだと思って見逃してしまうかもしれませんね。
この「聖火の奇跡」は、毎年決まった日に誰でも体験できるという意味で、キリスト教最大の奇跡だと言っても過言ではないかもしれません。キリスト教が2000年も続いている理由の一つは、こういった奇跡が継続しているからなのでしょうね。 (2014年11月15日)
33.太陽の奇跡
『共産主義国家における聖母の出現』(デルコル神父:著、世のひかり社:1991年刊)という本によると、1981年に、ユーゴスラビア(現在のボスニア・ヘルツェゴビナ)のメジュゴリエ(Medjugorje)という小さな村に聖母マリアが出現したそうです。
当時、ユーゴスラビアは共産党政権が支配していて、宗教に対する厳しい弾圧があったそうですが、それにもかかわらず、聖母マリア出現の情報は瞬く間に広がり、最初の2年間で200万人もの信者が、宿泊施設も満足にないこの村に巡礼に訪れたそうです。
事の発端は、『聖母マリアはなぜ「出現」したのか』(S.フィナテリ神父:著、徳間書店:1985年刊)という本に詳しく書かれているのですが、それによると、1981年6月24日の夕方、三人の少女(イワンカ・イワンコヴィッチ、ミルヤナ・ドラジセヴィッチ、ヴィカ・イワンコヴィッチ)の前に、光に包まれた聖母マリアが出現したそうです。
そのとき、三人の少女は怖くなって逃げ出してしまったのですが、翌日の夕方、今度はこの三人に加えて、二人の少年と一人の少女、それに数人の大人が同じ場所を訪れたところ、再び聖母マリアが出現したそうです。ただし、その姿は大人には見えなかったそうです。
聖母マリアは彼らに、この日、6月25日を、「平和の女王マリアの祝日」とするように告げたそうです。そして、翌日も同じ時刻に出現した聖母マリアは、この場所に出現した理由をこう説明したそうです。
「この地に住む人々は、みな信心深く、何百年も神に忠実に生きてきました。その人々に神は特別の祝福をお与えになるのです。」
聖母マリアの出現は、最初は毎日のように続いたそうですが、次第に頻度が減り、現在では毎月2日に出現があるようです。YouTubeに、2014年10月2日の動画があったのでご紹介しましょう。
これを見ると、現在でも非常に多くの人々が巡礼に訪れているようです。右の画像の金髪の女性は、どうやら最初に聖母マリアの出現を受けた三人の少女の一人、ミルヤナ・ドラジセヴィッチさんのようです。映像を見る限り、彼女だけが聖母マリアの姿を見、声を聴くことができるようです。
なお、メジュゴリエで起きる奇跡は、聖母マリアの出現だけではありません。病人が奇跡的に治癒した例が数多く報告されており、さらに、太陽が輝きを増す不思議な現象を非常に多くの人が目撃しているそうです。この「太陽の奇跡」を撮影したYouTube動画をご紹介しましょう。
この動画の23分あたりの様子を見ると、太陽が1秒間に数回の割合で点滅する状態が、断続的に約2分間続いています。左の画像が強く輝いた瞬間です。右の画像は暗くなった瞬間で、最初はビデオカメラの自動補正によって空が暗く見えているのかと思いましたが、どうやら実際に暗くなっているようです。
また、この部分の説明には、「dancing sun」(踊る太陽)と書かれているので、どうやら肉眼で見ている人には、太陽が動いているように見えているようです。これは、目の錯覚なのか、それとも霊視によるものなのかよく分かりませんが、いずれにしても非常に衝撃的な奇跡を目撃している様子が伝わってきます。
この動画には、これ以外にも様々な「太陽の奇跡」が収録されているので、ぜひ見比べてみてください。また、別の動画には、太陽が黒く映っているものもあります。ご興味のある方は、「Medjugorje sun」で検索してみてください。
ところで、『聖母マリアはなぜ「出現」したのか』によると、前述のミルヤナさんは1965年3月18日生まれなので、現在は49歳ということになります。この奇跡は、彼女が死ぬまで続くのか、それとも、後継者が現われて、前回の「聖火の奇跡」のように千年以上続くことになるのか、とても興味深いですね。 (2014年12月15日)
34.動く聖母マリア像
聖母マリアは、前回ご紹介したメジュゴリエだけでなく、世界中で奇跡を起こしているようで、YouTubeには様々な国で起きた聖母マリアの奇跡が投稿されています。そのなかでも特に興味深いのは、キリスト教とはあまり縁がなさそうに思えるベトナムで起きた、聖母マリアの彫像に関する奇跡です。
インターネット上の情報を総合すると、この聖母マリア像は、1959年に、南ベトナム(現在のベトナム社会主義共和国)のホーチミン市から東に約170kmほど行ったところにあるファンティエット市近郊の山の中腹に建てられたようです。
この聖母マリア像に関する奇跡が始まったのは1999年からで、三人の生徒が、空を飛んで山の反対側に移動する聖母マリア像を見たのが最初だそうです。それ以来、この場所に巡礼に訪れる人々が増え続け、なかには熱心な祈りによって末期がんが治った人もいるそうです。
下の左の画像が、空を飛んだとされる聖母マリア像です。1991年に一度修復されており、とても美しいですね。(画像は、「http://ducmetapao.blogspot.jp/2012/12/linh-ia-ta-pao-noi-uc-me-chon.html」というサイトより拝借)
そして、右の画像が、この聖母マリア像が光っている様子を撮影したものです。(画像は、「YouTube動画 Virgin Mary Apparition in Tapao, Vietnam」より) 画質が非常に悪いのですが、動画で見ると、人々が驚いている様子が伝わってきます。
さらに調べていくと、聖母マリアが羽織っているローブが動く動画がありました。かなり離れた場所から撮影しているので、こちらもやや不鮮明ですが、動画で見ると、周囲を取り囲んでいる人々の前で、確かにローブが動いているように見えます。
また、この動画の解説によると、聖母マリア像の首も動いているようです。そして、この様子を何千人もの人々が目撃し、ベトナム政府もこれが事実であることを確認したそうです。動くはずのない彫像がなぜ動くのか、とても不思議ですね。
なお、ファンティエット市はリゾート地として有名だそうで、現在はこの場所も下の写真のように整備されているので、もしカトリックの信仰をお持ちの方でベトナムに行く機会がおありでしたら、こちらまで足を延ばしてみてはいかがでしょうか?
(2015年1月1日)
35.ストーンヘンジ
イギリスの古代遺跡といえば、約2000年前のローマ帝国時代の遺跡を思い浮かべる方も多いかと思いますが、それよりもさらに2000年以上古いとされているのが、ストーンヘンジ(Stonehenge)とよばれる巨大な環状列石です。YouTubeに参考になる動画があったのでご紹介しましょう。
この動画によると、ストーンヘンジは、石器時代の墓地だった場所(左下の画像)に、夏至や冬至の時期を知ることができる天文台的機能を持った祭壇が建設されたもので(右下の画像)、冬至の時期にはイギリス全土から人々が集まり、祝宴が開かれていたのだそうです。
なお、約100年前に書かれた『大英国民』(ラルフ・ウォルド・エマースン:著、博文館:1912年刊)という本には、ストーンヘンジの石柱の数は94と書かれているのですが、最初の画像を見る限り80個もなさそうなので、この100年の間に失われた石柱もあるようです。
また、周囲3マイル(約4.8㎞)に160の古塚があると書かれているので、このあたり一帯は古代から墓地だったようですが、動画の説明によると、塚が築かれた時代は紀元前2000年頃で、ストーンヘンジの方が古いそうです。
最初に円環状に墓が作られたのは、おそらくこの場所が太古から神聖視されていたからでしょうが、その後、ストーンヘンジが建設されて祭祀が執り行なわれるようになり、神聖さが一層高まったため、ストーンヘンジの周囲に多くの塚が築かれていったようです。
さて、前置きが長くなりましたが、今回は、外見だけでも十分不思議なストーンヘンジに、さらに不思議な未知のパワーが存在するかもしれないというお話です。
2008年7月12日にTBSで放送された「世界ふしぎ発見」というテレビ番組によると、直角に折れ曲がった2本の金属の棒(L rods、または、ダウジング棒)を使ってストーンヘンジでダウジングをやると、ダウジング棒が手の中で回転するのだそうです。
実は、私もこの番組を見ていて、同じ年の10月24日に、日本におけるダウジングの第一人者である日本ダウザー協会会長・堤裕司(つつみゆうじ)さんとお会いする機会があったので、その際、ダウジング棒が回転する件について質問してみたのですが、堤さんもこういう現象はご存じないようでした。
ダウジングは、地下の鉱脈や水脈を探索する技術で、金属の棒を使う場合、平行にそろえた金属の棒が左右に開く場所が鉱脈や水脈の真上ということになります。したがって、ダウジング棒が回転し続けるということは、この場所が何か他とは違うパワーを発しているということなのかもしれません。
また、次の動画では、別の環状列石でダウジングをやっているのですが、ここでもダウジング棒が回転しています。しかも、この環状列石の中心はとても暖かいそうなので、どうやら環状列石の中心から何か未知のパワーが流れ出しているように思われます。
未知のパワーの発生源としては、まずは、土地が持っているパワーの影響が考えられると思います。気功を勉強すると、パワーのある場所に行くと手がピリピリするようになるのですが、古代の人もそういったパワーを敏感に感じることができたため、そこが神聖な場所であることを知って環状列石を配置したのかもしれません。
また、別の考え方としては、パワーストーンという言葉があるように、石自体が持っているパワーの影響ということもありうると思います。ダウジング棒が回転し続けるのは、巨石の間を移動する際に様々な方向から力を受けるためだと考えることは可能なのではないでしょうか?
いずれにしても、環状列石は世界中にあるので、この謎をダウジングの専門家に詳しく調査してもらいたいものですね。
なお、ダウジング棒は市販されていますが、自作することも可能です。しかも、針金のハンガーとボールペンの筒で安く簡単に作れるので、ご興味のある方は下の動画を参考にして自作してみてください。
ただし、私も約30年前にストーンヘンジに行ったことがあるのですが、観光客は中に立ち入ることができなかったように記憶しています。ストーンヘンジでダウジングをやりたいとお思いの方もおられるかと思いますが、勝手に立ち入って逮捕されないようご注意ください。 (2015年1月15日)
日本にもストーンヘンジのようなものがないか探していたら、大分県宇佐市安心院(あじむ)町佐田に、佐田京石(さだきょういし)という環状列石がありました。近くの米神山(こめかみやま)の山頂にも環状列石があるそうなので、このあたりを探検してみると面白いかもしれませんね。 (2015年2月19日)
36.ブラウン山の光
アメリカ合衆国ノースカロライナ州にあるブラウン山は、古くから不思議な光が見られる場所として有名で、一説によると、この「ブラウン山の光」(Brown Mountain Lights)は、800年も前から先住民のチェロキー族の間で知られていたとも言われています。
この現象は、アメリカ大陸に入植した白人にも目撃され、20世紀に入ると、アメリカ地質調査所(US Geological Survey)による公的な調査が行なわれたそうです。ただし、この調査では、人工的な灯火を見間違えたという結論に至ったそうです。(詳細は「Brown Mountain Lights」というサイトをご覧ください。)
しかし、その後この地方を襲った大洪水で人工的な灯火が失われた際にも「ブラウン山の光」が目撃されたため、結局、不思議な光の正体は現在でも謎とされているそうです。この不思議な光を撮影した動画がYouTubeにあったのでご紹介しましょう。
この映像は、写真家のブライアン・アイリッシュ氏(Mr. Brian Irish)が、2000年に3.5マイル(約5.6km)離れた場所から撮影したもので、「ブラウン山の光」を動画に収めたのはこれが初めてだそうです。これを見ると、不思議な光が明るさを変化させながら動いている様子がよく分かります。
次の動画は、ナショナルジオグラフィックが製作した番組の一部のようですが、アイリッシュ氏も参加して行なわれた調査によって、さらに不思議な現象が観察されたものです。
この動画を見ると、突然発光体が現われ(左の画像)、明るさを変えながら浮遊した後(中央の画像)、急に上昇して(右の画像)消えてしまうので、この光が自動車のライトなどではないことがよく分かります。また、光の動きだけでなく、色にも特徴があるようです。
【動くブラウン山の光】 (画像は、「YouTube動画 Brown Mountain Lights with audio during a National Geographic shoot」より)
この動画で観察者が指摘しているように、この不思議な光は、色がやや青味がかっているのが分かります。しかし、この暗視装置では、可視光線は(正確には、近赤外線から紫外線まで含めて)すべて緑色の明暗で表示されるので、本来青色が表示されることはないのだそうです。
また、よく見ると、このシーンの10秒ほど前に赤い光も記録されており(下の画像の画面中央やや下)、こういった、本来表示されるはずのない色が表示されるというのはとても不思議です。
別のYouTube動画、「Joshua P. Warren & Team Samples from Recent TV」には、この撮影結果を解析する様子が収録されていますが(7分から)、青い光に関する専門家の見解は、ガンマ線やX線のような非常に高エネルギーの放射線が原因ではないかというものでした。
これらの画像を見る限り、「ブラウン山の光」が人工的な灯火だとはとても思えませんね。やはり、何か超自然的な現象であることは間違いないようです。 (2015年2月1日)
37.ヘスダーレンの光
ノルウェーのヘスダーレン(Hessdalen)という小さな谷も、不思議な光が出現することで世界的に有名だそうです。しかも、ここはブラウン山のような山奥ではないため、科学者たちが24時間体制で調査・観測を行なっているそうです。
まず、ヘスダーレンの場所ですが、ノルウェーの首都オスロから北に直線距離で320kmほど行ったあたりにあります。この現象を研究している人たちが立ち上げた「Project Hessdalen」というホームページにヘスダーレンの地図があったのでご紹介しましょう。
このホームページによると、ヘスダーレンでは、1981年の終わりから1984年にかけて、不思議な光の目撃情報が相次ぎ、最も多いときで1週間に20件も報告があったそうですが、その後は1年間に20件程度に減少したそうです。
この「ヘスダーレンの光」(Hessdalen Lights)は、動きが速く(最高で秒速8km)、しかも短時間しか現われないため、撮影するのが非常に難しいそうです。次のYouTube動画は、この現象を科学者が記録した貴重な映像です。
この動画を見ると、突然4つの発光体が夜空に現われ、そのうちの3つはすぐに消えますが、残った1つが8つに分裂して移動し、やがて消えていきます。後半(39分から)の解説によると、この発光体は、夜10時ごろに出現したそうです。
次の画像は、上の画像の発光体を、露光時間30秒で撮影し、カメラのレンズの前に取り付けられた回折格子によってそのスペクトル(画面下方の虹色の部分)を測定したもので、もしかするとこれが「ヘスダーレンの光」を写した写真の中で最高の一枚かもしれないそうです。
この画像で注目すべき点は、スペクトル画像がきれいな虹色になっていることで、これは、様々な波長の光がまんべんなく含まれていることを意味しています。もし何らかのガスが燃えているのであれば、不連続なパターンが現われるそうです。
このようなパターンは、固体か高密度のプラズマ(電離した気体)のスペクトルに似ているそうですが、「ヘスダーレンの光」は変形するので、固体ではなさそうです。また、もし高密度のプラズマなら、その形状を維持するのに大きなエネルギーが必要なため、未知のエネルギーが関与していると考えられるそうです。
「ヘスダーレンの光」は、これ以外にも様々な現われ方をしています。次の画像は、監視カメラがとらえたもので、左は写真ですが、炎のような黄色い発光体が写っています。右は動画で、白い発光体が、左から右に非常にゆっくりと移動していますが、明らかに形を変化させています。
こういった不思議な現象は、世界中の科学者たちの関心を集め、1994年には国際会議も開かれたそうですが、結局、その原因については皆目見当がつかない状況が今も続いているそうです。科学者公認の不思議現象というのは面白いですね。
なお、ご紹介した動画の中ではUFOという言葉が何度も使われていて、「ヘスダーレンの光」をUFOと考えている人も多いようですが、映像を見る限り、宇宙人の乗り物という意味のUFOではなさそうです。ひょっとすると、この付近に異界の出入り口があって、時々異界の住人が遊びに来ているのかもしれませんね。 (2015年2月15日)
38.ノルウェーの渦巻き
前回に続いてノルウェーで起きた現象ですが、2009年12月9日の午前7時45分から8時の間に、夜明け前の空に不思議な渦巻きが発生し、ノルウェー中部から北部にかけての広い範囲で多くの人に目撃されたそうです。YouTubeに動画があったのでご紹介しましょう。
この動画を見ると、最初、山影の上に白いチューブのようなものが左巻きに回転しながら現われ(左の画像)、次第に巨大な渦巻きを形成していき(中央の画像)、やがて渦巻きの中心部が開いて、その奥にも何か青白い渦巻き状の構造が出現します(右の画像)。
この動画を初めて見たとき、私はてっきりCGかと思いましたが、ニュースを確認したところ、多くの目撃者がいることが分かり、現在では、極めて特異な超自然現象であると確信するようになりました。
なお、この動画ではやや分かりにくいのですが、白い渦巻きを誘導するように、青く光るものが地上から出ているように見えます。次に、この青い光がよく分かる画像をご紹介します。
これは、最初の画像と同じ渦巻きを正面から撮影した写真です。これを見ると、渦巻きの中心から右下方向に青く光るものが伸びているのがよく分かります。
そこで、最初の動画を見直すと、これが初期の段階から存在していて、白い渦巻きを誘導しつつ、自身も螺旋(らせん)状になっていくように見て取れます。したがって、最初の画像で白い渦巻きの奥から現われたように見えた青白い渦巻きは、実は白い渦巻きの手前にあるのかもしれません。
ところで、不思議なことに、多くのニュースが、この渦巻きの原因をロシアのミサイル実験の失敗によるものであると伝えています。しかし、本当にそうでしょうか? 飛行制御に失敗したミサイルが渦巻きを作る様子を紹介したニュース動画があったので、検証してみましょう。
最初の動画とこの動画を見比べれば一目瞭然ですが、謎の渦巻きの方は幾何学的な美しい形状を長時間保っているのに対して、ミサイルの渦巻きは形状が乱雑で短時間の内に崩れています。ミサイルで最初の画像のような渦巻きを再現することは不可能なのです。
なお、無風状態であればミサイルの煙が形状を維持できると主張する人がいるかもしれませんが、ミサイルが渦巻きの中心に固定された状態でぐるぐる回転しない限り、最初の画像のような多重の渦巻きにはなりません。よく考えれば分かることですが、飛行制御に失敗したミサイルが重力に逆らって空中の1点に留まることなど絶対に不可能です。
それに、最初の動画には肝心のミサイルの本体が写っていません。もし仮にミサイルが見えないほど小さいとしても、夜明け前なので、ミサイルだったら噴射口の付近が極端に明るく見えるはずなので、この現象がミサイル実験の失敗によるものでないことは、子どもでも理解できるのではないでしょうか。
これは、神からの警告なのか、あるいは異界からの朝の挨拶なのかよく分かりませんが、午前8時前という時間帯に出現したことと、よく見える場所に出現したことを合わせて考えると、人類への何らかのメッセージであることは間違いなさそうです。
そう考えて、この前後の時期のニュースを調べたところ、実はこの翌日に、ノルウェーの首都オスロで、オバマ大統領のノーベル平和賞授賞式が行なわれていました。ひょっとすると、謎の渦巻きはそれに対する天からの祝福だったのかもしれませんね。皆さんはどう思われますか? (2015年3月1日)
39.奇跡の石棺
フランス南部のピレネー山脈の東の方に、アルル・スール・テック(Arles-Sur-Tech)という小さな村がありますが、その村の聖マリア修道院(l'Abbaye Sainte-Marie)に、水が湧き出す不思議な大理石の石棺が存在します。湧き出す水の量は年間600リットル、実に石棺の容積の2倍に達するそうです。
この石棺は、壁から離れていて、床から水を通す管もありません。この不思議な現象を科学的に説明するため、雨水が浸透しているのだ主張する人もいるようですが、それにしては水量が多すぎるように思われます。
不思議なことはこれだけではありません。なんと、湧き出す水は聖なる水で、この聖水を飲んだり皮膚に塗ることによって奇跡的に病気が治った人が数多くいるそうです。しかも、この聖水には1000年の歴史があり、3000人の村人が奇跡の証人なのだそうです。
実は、この石棺は、聖アブドン(Saint Abdon)と聖セネン(Saint Sennen)という二人の聖人の遺体を納めた石棺とされていて、この二人は西暦250年頃にキリスト教の殉教者となったようです。(つまり、この二人は日本の卑弥呼と同時代の人物ということになります。)
この石棺の由来について、「La Sainte Tombe d'Arles-sur-Tech」(アルル・スール・テックの聖なる墓)というサイトの話をご紹介すると、かつてこの地方は天災や疫病、猛獣の害などに苦しめられていて、それを救うため、聖遺物を修道院に安置する計画が持ち上がり、当時の修道院長が聖遺物を求めてローマに旅立ったそうです。
ローマに到着した彼は、二人の青年の夢を見ます。二人の名前はアブドンとセネンで、彼らはペルシャの王子だったのですが、ローマで拷問を受けて葬られたと語り、自分たちの遺体を掘り出して故郷に持ち帰るよう告げます。修道院長は、早速教えられた場所を発掘して遺体を発見し、苦労して修道院に持ち帰ったのだそうです。
なお、聖人の遺体が腐敗しないことはキリスト教ではよくあることで、聖アブドンと聖セネンの場合も遺体は完全に保存されていたそうです。修道院長は、この二人の遺体を樽に入れ、樽を水で満たして運んだそうですが、故郷で遺体を樽から出した際には、その樽の水で体を洗ったハンセン病患者が一瞬で癒されるという奇跡が起きたそうです。
この話から判断して、この石棺は、二人の遺体を納めるためにアルル・スール・テックで用意されたもののようです。また、動画の説明によると、この石棺に二人の遺体が納められたのは、西暦960年10月24日だそうです。そしてそれ以来、村はすっかり平和になったそうです。
現在では、この村の各家庭にはこの聖水を入れた瓶が常備してあって、病気になるとこの聖水を9日間飲み続けるのだそうです。そうすると、痛みは消え、ずっと気分が良くなるそうです。そして、毎年7月30日のお祭りには、この二人の聖人の像を担いでお祝いするそうです。
聖人の守護によって1つの村が救われ、しかも1000年以上その奇跡が続いているというのは驚くべきことです。村人の絶えざる感謝の気持ちが、この奇跡を永続させているのかもしれませんね。
なお、この石棺には現在も遺物(relics)が入っているそうですが、さすがに卑弥呼の時代の人物ですから、もう骨だけになっているのかもしれません。個人的には、どんなに霊験あらたかな聖水でも、遺体や遺骨を想像すると飲む気が失せるように思うのですが、皆さんはいかがですか? (2015年3月15日)
40.エルフの国
神話には、巨人や小人など、人間とよく似ているものの、大きさの異なる奇妙な生き物がよく登場します。特に有名なのが北欧神話のエルフ(Elf)で、現代では、欧米のファンタジー映画には必ず登場すると言っても過言ではないくらいの人気キャラクターとなっています。
『北欧神話と伝説』(松村武雄:編、趣味の教育普及会:1935年刊)という本によると、エルフには、ブラックエルフ(Black Elf、Black Dwarf)とホワイトエルフ(White Elf、Fairy)の2種類があり、いずれも非常に小さく、夜中に人の家を訪れて仕事を手伝ってくれることもあるそうですが、ブラックエルフの方がいたずら好きだそうです。
なお、最近の映画やアニメでは、ホワイトエルフは単にエルフとよばれ、とがった耳が特徴ですが、人間と同じ大きさで描かれることが多いようです。一方、ブラックエルフの方はドワーフ(Dwarf)とよばれ、身長1メートル弱のずんぐりした体形で描かれることが多いようです。したがって、両者とも本来の神話よりかなり巨大化していることになります。
ところで、ガーディアン(The Guardian)というイギリスの新聞の2013年12月22日の記事「Elf lobby blocks Iceland road project」によると、アイスランドの最高裁判所が、エルフを守るため、高速道路の建設を差し止める判決を下したそうです。正確を期すため、この記事の冒頭部分を直訳すると、次のようになります。
「アイスランドのエルフ支持者は、エルフ教会を含むエルフ生息地を乱すであろうと彼らが主張する高速道路プロジェクトを放棄することを当局に促すため、環境保護活動家と力を合わせてきた。
道路プロジェクトの環境への影響とエルフ文化に有害な影響の両方を引用した溶岩の友として知られているグループによってもたらされたケースについて、アイスランドの最高裁判所が裁決するまで、そのプロジェクトは停止された。」
やや分かりにくいですが、要するに、人間にはただの岩にしか見えないものが、実はエルフの住宅や教会だったりするので、人間の都合だけで高速道路を建設するなと主張する人々がいて、その意見がアイスランドの最高裁判所に一時的に認められたということのようです。
また、この報道によると、2007年にアイスランド大学が実施した調査によって、1000人の回答者の62パーセントが、少なくともエルフが存在することは可能だと考えていることが分かったそうです。
北欧では、キリスト教の侵入と北欧諸国の王者の専制を嫌った人々が、西暦874年にアイスランドに移住したそうです。それで、アイスランドの人たちは北欧神話の世界観を持ち続けているため、エルフを信じている人が多いのでしょう。
ただし、そこには神話だけでなく、過去から現在まで連綿と続く人間とエルフとの交流があるようです。そして、アイスランドには、そういった超自然的な歴史を教えるエルフの学校があるそうです。YouTubeに動画があったのでご紹介しましょう。
この画像の人物がエルフの学校の校長で、彼はエルフと遭遇した1200人以上の証人と話をしたそうです。また、エルフの写真やエルフからの贈り物などの物理的な証拠もあるそうです。この学校のホームページ(The Elfschool)に載っているエピソードを1つご紹介しましょう。
◆エルフの家からの、怒った大声
これは、ララという名前の、1929年8月24日生まれの8歳の女の子が体験したお話です。
アイスランドでは、昔からエルフが宿っているとされる岩には名前が付けられていて、そういった岩には子どもたちも敬意を払って、その付近では遊ばなかったそうです。
1937年の夏、ララは自宅近くの大きな岩の近くで遊んでいたのですが、その岩には特にエルフが宿っているという言い伝えはなかったそうです。やがて彼女が、岩の上に登ってスキップをして遊び始めたところ、突然、怒っている女性の声が彼女の足のすぐ下の岩から聞こえてきたそうです。
「もしすぐに岩から降りないと、ひどい目に合わせるよ!」
彼女はとても脅え、すぐに岩から下に跳び、自分の家に走って帰ったそうです。なお、当時この近くでは、彼女の兄弟たちや近所の子どもたちが遊んでいたそうですが、この岩の近辺で大人の姿を見かけた者はいなかったそうです。
◇
よく、沖縄のキジムナーはガジュマルという木に宿っていると言われていますが、アイスランドのエルフは岩に宿っているというのは面白いですね。やはり、自然が厳しくて大きな木が少ないせいでしょうか?
また、実際の生活において、エルフの存在を感じさせる動画もあります。
この住宅は、エルフが宿る岩を尊重して建てられたようですが、いかにも手前の岩が邪魔そうですね。この国では、見えない存在に敬意を払わないと大変なことになるため、道路をまっすぐに建設することも難しく、みだりに工事をしたため、トラックが持ち上げられて横倒しになったこともあるそうです。
ところで、場所はアイスランドではないのですが、YouTubeにはエルフの動画も投稿されているのでご紹介しましょう。次の画像は、どうやらアルゼンチン北部の都市サルタで撮影されたもののようですが、とんがり帽子をかぶったエルフらしき姿が写っています。
この動画自体は、中米のニカラグアの「アクション10」というニュース番組で、2012年3月28日に放送されたもののようですが、建設中の壁に不可解な足跡がついていたことに関連して、エルフの動画がいくつか出てくるうちのワンシーンがこの画像です。これは、姿形から判断してブラックエルフのようですね。
こういったエルフの動画の中には、作り物も数多くあるようですが、これは本物のような印象を受けます。(私の直観ですが・・・) ブラックエルフはいたずら好きだそうですから、ときどき姿を現わして、人間をびっくりさせて喜んでいるのかもしれませんね。 (2015年4月1日)